昔、みみずくずのライブを見に来たJに言われたことがあった。
「歌う健康法やな。」
そのとおりだと思う。
正直言うと、最近、ただ過ぎていく時間に馴染めず、たそがれてばかりいた。
明日の心配ばかりしたり、昨日のことばかり振り返るのは、今を生きていない証拠であろう。
文字どおり売るほどあった私のパッションはどこへ行ってしまったのだろう?
年が明けて、また新しいことがたくさん始まろうとしているのに、気持ちは宙ぶらりんで、
ぼんやりとキャベツ畑のモンシロ蝶を追いかけるように、焦点が定まらない。
それでも毎日の生活の中では、時間に追われ、何度リップクリームを塗っても、唇がささくれる。
寒いぜ、東京。でかすぎるぜ、新宿。人の波、背中押されて地下鉄の階段を上る。
帰り道、誰を思うでもなく空を見上げる。狭いぜ、空。
不思議だな・・・と思う。シンチョウした腰まで背中の開いたブルーのドレスに着替えても、どこか乗りきらない私だったのに。
沈黙の中からBYE BYE BABYで前ちゃんのドラムがなって、コーヘイちゃんのノイズから
花でしたのカウントへ。
霞がさーっと一気に晴れていって、曲に入り込む私。
気づけば、いつものように嬉しくてたまらなくなっていた。
この瞬間を見つけられたことに、乾杯。どうもありがとう。

夕飯はつくねと白菜、豆腐の水炊き。
思いついて、ひっぱり出してきたベルセバを何度も聞く。
聞き飽きない音楽とは、こうゆう事を言うのであろう。
今日は、帰り道、風もきつく、想像以上に寒かったが、ずっとピンとこなかった新曲の歌詞が浮かんだ。
そうです!それは、季節が変るように気持ちが変っても、私には、日に日に深まるもうひとつの感情があるのです。

いじけて、硬うなって、古なったら負けよ。間違えて、中身出て、笑われても、ええやないか。
やりたい事をやりたいように、やれるだけやるだけ。
大事なことならもうここ入ってるし、忘れて困るようなことなどもうありません。
かわいい人の笑うた顔みたいだけ。それ見て私も笑うてみたいだけ。

熱いシャワー浴びてもう寝ます。おやすみ。今夜はベルセバありがとう。