ちょっと照れくさいけど、
この季節になるといつも思い出す。
コンクリートの脇に咲いたスミレを道なりに探して、
何時間も歩いた日。多分7歳とか8歳の私。
家族や親戚の大人はみんなゴルフへ出かけて
別荘で一人きりだった私。(お嬢様時代)
庭より外には出ないように言われていたが、
門の外でちらっと見かけたスミレが気になって
出かけてしまった。
グラスに刺せば満タンになるくらいの量のスミレを
見つけて摘んだが、
夢中で歩いて道に迷い、帰れなくなった。
ゴルフから戻った大人たちは、
どこかへ消えた私を心配して、
大騒ぎの大捜索になって間もなく、
私は、道で父に発見された。
スミレを持ったまま犬と遊んでいた。
父はあまり怒らなかったが、母はめちゃくちゃ怒った。
多分泣いていたかもしれない。
母が好きなスミレをプレゼントしたかったとは
すぐには言えなかった。
怒られた後、母はそのスミレのうちの少しを
押し花にしていた。薄い紙に花びらを綺麗に開いて挟んで、
それを分厚い本の間にそっと挟む。
押し花の作り方を私も教えてもらった。
「こうしといたらずっと長持ちするからね。」
母は全部わかっていたようだった。
春になるとよくそのことを思い出す。
昨日のライブのMCで少し母の話をしたからか、
ますます思い出した。

渋谷喫茶スマイルでのライブに来てくれたあなた。
平日の遅い時間まで、ありがとう。
チキンな自分、格好つけの自分、焦る自分を脱いで、
今のまんまの自分を詰め込んでやりました。
楽しんでもらえてるといいなーと思う。
林レイナバンド!
珠玉の燻し銀メンバーがそこに居て、
いちいち暖かい気持ちをもらいながら、
自由にやらしてもらってる私。
幸せ者です。